婚活中の女性で、自営業男性とマッチングしたりお見合いのご縁がある場合、会社員と比較して不安に感じるケースが多いようです。
・収入の不安定さ
・福利厚生面の不足
・病気や怪我のときの収入面
・税金や社会保険料が高い
そこで、このまま自営業の男性と付き合っても良いのかもしくは、結婚しても不安や心配がないのか、と自営業の生活について調べていることでしょう。
管理人自身が自営業ということもあり、会社員と比較した自営業のメリット・デメリットをよく知っているので、婚活という切り口から自営業男性の良さと欠点をあわせてチェックできるよう、6つのチェックポイントを作り上げました。
婚活女性が自営業男性と出会う際また、結婚する際、6つのチェックポイントを踏まえて、その先へ進むのか否かの判断材料としていただけることでしょう。
①収入のチェック
自営業 | 会社員 | |
年収 | 営業所得 | 給与総支給額 |
手取り | 課税所得 | 差引支給額 |
・収入と税金
・老後の資金
・加入している保険
(医療保険、がん保険、生命保険、給与補償保険)
自営業の場合は、会社員と同じ年収という言葉で言い表すと、どのような言葉になるのかを比較表にてあります。
なぜ、このような表が必要かというと、自営業者の年収を尋ねると「事業の年間売上」を答える人がわりと多いからです。
事業の年間売上とは総売上と呼ばれ、業種によっては「取扱金額」程度の価値しかなく、大事なのは課税所得金額(会社員の総支給額に相当)です。
つまり、婚活時に男性に年収を聞くときは「営業所得」「課税所得」の両方を質問するようにしてください。課税所得とは実際に生活に使用できる現金の金額です。
どれだけ年間売上や営業所得が大きくても、使える現金の源となる「課税所得」が生活していくレベルに達していないと困窮した生活になることは目に見えています。
ましてや、毎月の貯蓄など夢のまた夢となり、老後への蓄えを全くできないことになります。
■会社員の年収
年収とは総支給額のことであり、差し引かれる税金や社会保障費は、大きな個人差がない。
そのため、年収を聞けばどのぐらいの生活レベルなのかがイメージできる。
■自営業の年収
「年収」を聞かれると、「年間売上」「営業所得」「課税所得」の3種類の内、どの項目の金額を答えているのかが不明瞭。
多くの男性は、数字が大きく見えるため「年間売上」金額を年収として婚活プロフィール欄に記載している。
しかし年間売上には、差引かれる経費や控除が多く、業種業態によりかなり個人差があるので、年間売上を聞いても生活レベルが全くイメージできない事が多い。
A:自営業飲食店の場合
例:年間売上1,500万円
・食材仕入れ、人件費、店舗賃料、チラシ宣伝広告費など経費全体1,200万円
・営業所得:1,500万円-1,200万円=300万円
年間売上→営業所得→課税所得
300万円からさらに、税金(所得税、消費税、事業税、予定納税)や社会保障費(住民税、国民健康保険税)が差引かれます。
会社員の手取り額に相当する「課税所得」は、ごくわずかの金額で、年間売上が1,500万円でも生活困窮レベルだと分かります。
では、年収1,500万円だと聞かされた場合の生活イメージと、上記詳細を知った上で課税所得300万円とでは、大きなイメージギャップがあることが分かります。
B:ネット広告事業の場合
例:年間売上1,500万円
・必要経費500万円(機材、ドメイン、レンタルサーバーなど)
・営業所得:1,500万円-500万円=1,000万円
このレベルの実生活だと、会社員の年収700万円〜800万円と同等と考えて良いでしょう。
自営業の年収金額というのは、具体的に何の金額なのかをしっかり知った上で、具体的な質問を行うことで、実際の生活レベルをイメージできるようになります。
そうしないと、A例の飲食店のように、年収1,500万円だと聞かされたのに、実際は会社員年収300万円以下レベルの生活になってしまうという、恐ろしいことが起きてしまいます。
事業の利益率は、業種業態によってかなり高低があるため、しっかりと仕事内容についても質問することが重要です。
②負債・資産のチェック
・借金(銀行などの金融機関、知人友人、クレカ、ローン)
・連帯保証債務
・土地建物、現金などの資産状況の把握
自営業の場合、事業をスタートするにあたり銀行からの借入融資や、親族からの借入を行っている場合もあります。
また、事業に必要な機器を毎月経費で計上できるように、ビジネスローンを組んでいる場合もあることを覚えておいたほうが良いでしょう。
負債にあたる借金や、換金価値のある「資産」をどれだけ所有しているのかは、その後の生活を考える上でとても重要です。課税所得年収1,500万円という高収入であったとしても、借金が1億円あると、結婚するのが不安になりますよね。
会社員の場合、大きな借入をしている人は多くないというイメージなので見落としがちですが、自営業の場合は借入をして事業をしているケースが多々あるので、しっかりと事前に質問しておいたほうが良いでしょう。
③家族や住まいのチェック
・掃除洗濯など、家事は半々で分担できるか
・料理は分担できるか
・子育ては分担できるか
(子供の病気など、緊急時対応の有無など)
自営業は仕事が主体となるため、夫婦二人だけで生活するケースは少ないように思います。
そのため、どのような家族構成・親族構成で、どの人がどれだけ事業に関わっているかなどを事前に知ることはとても重要です。
また、住まいは事業を行う店舗と一緒なのか、別に自宅あるいは賃貸の住まいがあるのかなど、会社員と比較すると、自営業の場合は居住バリエーションが多岐にわたり、イメージしていた生活と実際の生活が大きく異なり、「こんなはずではなかった」と後から主張しても、遅すぎます。
自営業者との結婚は、会社員との結婚とは大きく異なり、男性との結婚という側面と、事業との結婚契約という側面があります。
そのため契約内容(結婚後の生活)を事前によく把握するため、情報をしっかりと引き出して、納得してから交際や結婚に進めるようにすることが大事です。
④休日数やレクリエーション時間のチェック
・単月で何日の休みがあるのか
・レクリエーション(例:旅行)の時間は確保できるか
・子供ができたら、一緒に過ごす時間は確保できるか
自営業の場合は、仕事が忙しくて休む時間がない、というケースも見受けられます。
経済的には多少余裕があったとしても、全く休む時間がないというのは、結婚生活をする上で不満材料となるのは明らかです。
そのため、どのぐらいの頻度で休日やレクリエーションなどの時間を確保できるのかまた、男性自身がどのぐらい一緒に休みの日を過ごすことが可能なのかなども、しっかりと話し合ったほうが良いでしょう。
夫婦が喧嘩するのは、お金と時間の使い方に関することが多くなっています。自分の当たり前や常識は、相手の価値観に必ずしもマッチするとは限りませんので、お互いに言語化して話し合いを尽くすことが必要になります。
そういう意味では、コミュニケーションをしっかりとできる男性が必要と言えます。
⑤家事・子育て協力度のチェック
女性にとって大事なことの一つが、家事や子育てへの協力度でしょう。事業がうまくいっている、収入も十分にある、という状態ではそれだけで不満はないかも知れません。
しかし、結婚生活とはお金があればそれで良いというものではないはずです。夫婦として、一緒に過ごす人生の中で家事や育児といった日常の時間を共有することは、相互信頼を育てる上でとても大事です。
仕事だけすれば良い、という男性が好みであれば、家事や育児への協力は不要となるでしょう。
しかし、夫婦となった以上、共に意味ある人生を積み重ねたいということであれば、男性側の家事・育児への協力は必須です。
男性が育った家の価値観によって、その協力度合いは大きく影響を受けるかも知れませんが、事前にしっかり話し合うことにより、同じ価値観を共有する運命共同体として協力していくパートナーになることも可能です。
自営業は仕事だけが生活の中心になりがちなだけに、結婚後の家庭生活のことをしっかりと話し合うことも必要です。
⑥男性を人として信頼・尊敬できるかチェック
・健康に問題ないか(健康診断の結果)
・優しさ
・正直さ
・勉強熱心度
・マメさ
・誠実度
・実行力
・交渉力
自分のことを棚に上げて、男性に完ぺきを求めるのはNGですが、ご参考までに。
婚活をしていて、この人と結婚するという判断をする際、男性への信頼や尊敬が非常に大事だと言えます。
自営業の男性は特に、雇われているわけではないので、自分で稼ぎを作り出す存在です。そのためどうしても、収入が不安定になります。良いときもあれば、悪いときもある。
会社員のように、一定して毎月お金を受け取るという訳には行きません。
その不安定な収入をもとに生活するとなると、お互い相手のことを信頼している、尊敬していることが大事で、信頼と尊敬がなければ割に合わない結婚と言えるかも知れません。
尊敬と言っても、大事ではなく、ちょっとしたことでも良いのです。
例えば、約束した時間は絶対に守るとか、人に接するときは優しく丁寧など、尊敬できる切り口を見つけることができればよいのです。
尊敬や信頼があれば、恋愛のように「好き」という感情が最初はなくても、一緒に生活するうちに愛情が芽生えてくるのではないでしょうか。
また、自営業男性との結婚を自分の親に反対されるケースも多いでしょう。その際は、人間として良い人、という印象が結婚の成功を左右する、といっても過言ではありません。
人間として立派であれば、周囲からの信頼を集め、事業の成功を推し進める力も持っていることでしょう。
自営業の職種例
・開業医
・農家・漁業・林業
・税理士
・弁護士
・小売(魚屋、八百屋、コンビニ、酒屋、お米屋)
・IT系(デザイナー、プログラマー、記事ライター)
・不動産所有の家主
・株取引のデイトレーダー
・美容関係(エステ、ネイル、カットハウス)
・飲食店(ラーメン、カフェ、バー)
・職人系(工事請負、整備士、大工)
・スクール系(塾講師、ピアノ、そろばん)
自営業と言っても、その職種は多岐にわたります。また、職種によって1日の内で仕事に必要な時間が異なりますし、個人事業主と法人でも経済面で大きく変わってきます。さらに、従業員の有無でも、違ってくるでしょう。
婚活でマッチングした自営業男性が、どのような職種なのかによって、あなたの印象や将来の生活イメージが大きく影響を受けると思います。
要は儲かる商売でかつ、利幅が大きな商売であれば、将来の生活は楽になる可能性が大きいですし、逆に利幅の少ない商売では、生活が苦しくなるかも知れません。
例えば極端な事例ですが、開業医とクリーニング店では、同じ自営業でも生活レベルが大きく異なるのは理解できるはずです。
自営業と会社員の比較表
自営業 | 会社員 | |
経済面 | ×不安定 | ◯安定 |
収入アップ | ◎可能性あり | ×毎年微増 |
転勤 | × | ◎ |
仕事のペース | ◯自分のペース | ×会社の都合で左右 |
老後の心配 | ×国民年金のみ | ◎厚生年金あり |
自営業と会社員を比較すると、違いは色々ありますが、結婚して生活していくというシンプルな人生を考えた時に、大きな視点で物事を見れば大した違いはないとも言えます。
自営業だから大変で、会社員だから安定して楽だとは言い切れません。
会社員にしても、いつ会社が廃業するのか分かりませんし、大きな会社だと転部や転勤があり職場環境が大きく変わる可能性があり、それに伴って収入ダウンもあり得ます。
自営業者は収入の不安定さが不安視されますが、やり方によっては収入が2倍にも3倍にも伸びる可能性があり、苦労した分だけ経済的な実入りは大きなものが期待できます。
また、働いた分が全て自分の収入と直結するため、組織のために働くよりも、やり甲斐を見出しやすくストレスも少ないでしょう。
さらに、自営業は時間が自分の采配で自由になる点も、大きなメリットです。組織の歯車として働くのか、小さくても組織の長として働くのか、という違いがありますが、人によって好き嫌いの分かれるところでしょう。
いずれにしても、自営業男性と結婚したら苦労するということはなく、結局、誰と結婚するのかという要素が大事です。
婚活時には「自営業」というカテゴリに分けて見てしまいがちですが、仕事と結婚するわけではなく、「人と結婚」する訳ですから、人間の良し悪しが一番大事と言えます。
自営業男性との結婚に関するまとめ
「婚活女性必見!自営業男性と結婚を考える6つのチェックポイント」と題して、詳しく解説してきました。
①収入のチェック
②負債・資産のチェック
③家族や住まいのチェック
④休日数やレクリエーション時間のチェック
⑤家事・子育て協力度のチェック
⑥男性を人として信頼・尊敬できるかチェック
結論からすると、自営業でも会社員でもあまり大きな違いはなく、人として信頼できるのかをしっかりと見極めるようにすると良いでしょう。
婚活は、デートから交際に移行した際など、上記の6つのチェックポイントを一つ一つ、会話の中で質問しつつ不安点や疑問点を解消することが大事です。
不安なのだということを率直に打ち明け、知りたい内容を質問すれば、男性側は丁寧に説明してくれると思います。
自営業男性とマッチングやお見合いなどご縁がある際は、このページに書いてあることを思い出し、6つのチェックポイントを男性に質問してみてください。
婚活で先に進むか迷っているときには、役立つ情報が入手できると思います。その際、あなたの理想の生活や、絶対にこうなりたくないというイメージをきちんと言語化して男性に伝えることも大事です。
あなたが勝手に思っているだけでは、相手に伝わりません。できるだけ具体的に言葉にして理想の生活を話し合い、理想を100点とした場合、最低何点までは譲歩できるのかを考えておくと良いでしょう。